女子高生2人をはねた87歳男に無罪判決
前橋市で2018年1月、自転車で登校中の女子高校生2人が車にはねられて死傷した事故で、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた同市下細井町、無職川端清勝被告(87)の判決公判が5日、前橋地裁であった。国井恒志裁判長は、被告には過失責任がないとして無罪(求刑禁錮4年6カ月)を言い渡した。
出典:朝日新聞DIGITAL
判決では無罪と判断した根拠について、以下のように説明されています。
・検察が主張したとおり、血圧低下に伴う意識障害を事故の原因として認める。だが被告はこうした状態に陥ることを予見できなかった
・医師らは血圧の治療の必要性を感じていなかった
・川端被告は過去に物損事故も起こしていた。しかし血圧低下による意識障害が過去の事故原因とは限らない
・以上の内容から、事故が起きたのは事実だが、被告個人に責任を課すことはできない
続く控訴審でまさかの展開が・・・
10月6日から東京高裁にて、川端清勝被告の控訴審が始まります。報道によると川端被告は一転、有罪を主張する方針とのことです。
・「被害者に申し訳ない」と訴える家族の意向に被告が同意し、罪を認めるという。異例の展開に、高裁の判断が注目される。
出典:Yahooニュース
・以前にも物損事故を起こした被告に、運転をやめるよう再三説得していたという被告の家族は取材に対し、「家族として責任を痛感し、無罪を受け止められない」と述べた。判決や被告を批判するインターネット上の中傷も「つらかった」と語った。
川端被告の家族は被害者に対する罪悪感から、川端被告を有罪にしてほしいと望んだ模様。これに被告本人も同意したようです。
裁判で被告側が無罪や減刑を主張することはよくありますが、有罪を主張というのは珍しいケースです。
被告家族の主張は判決に影響するのか
有罪を望む川端被告の家族ですが、これが今後の裁判に影響することはあるのでしょうか。
専門家は次のように述べています。
被告の家族が有罪を求めることについて、交通犯罪に詳しい東京都立大の星周一郎教授(刑法)は、「最近みられる高齢ドライバーによる事故の極端な一例で、被告家族の苦悩が伝わる。ただ、被告家族の処罰感情が裁判に影響することはない」と語る。「関東交通犯罪遺族の会」顧問の高橋正人弁護士は、被告家族の主張に理解を示しながら、「公判に直接的な影響はなく、裁判官は証拠から予見可能性を客観的に判断することになる」と指摘する。
出典:Yahooニュース
裁判はあくまで客観的な証拠から判断するもの。よって被告家族の感情が判決に影響することはないとの見方を示しています。
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ネットの反応
・これは難しい
自分ならどうするか?!
ご家族の英断に感服致します
人生100歳までとなり、高齢者が人口の3分の1を占める時代
議論をつくすべきかと思います
・「判決や被告を批判するインターネット上の中傷も「つらかった」と語った。」..
やけど、有罪の立証は別やろ。
ほんま、難しい裁判や。
・「判決や被告を批判するインターネット上の中傷も「つらかった」と語った」とあるが、それがこの有罪主張に大きく影響しているのであれば、問題だ。
・飯塚幸三、これ見てみろよ
・「家族がまともな人たちで良かった」とか本当に思ってるの?
自分らが批判されるのを避けるために身内を売るとんでもない家族だよ?
さいごに
客観的に見て被告に罪はないとした一審判決でしたが、控訴審で有罪判決が出るのかどうか気になるところです。
高齢ドライバーによる交通事故は、高齢化社会を迎えた日本にとって大きな社会問題になっています。今回の裁判は一つの判例となって、今後同様の事故が起きた際に影響力をもつことになるでしょう。
飯塚幸三氏による事故のように、理不尽な処理はされないことを祈るばかりです。
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