「死」は誰にとってもいずれやってくるものです。日々過ごしていると生きているのが当たり前に思えてしまうこともありますが、 誰しも死について考えたことはあるのではないでしょうか。
死の瞬間どんな体験をするのか? 死後の世界はどのようになっているのか? 太古の昔から人々の死に対する関心は尽きませんが、まだ多くの謎に包まれています。
今回はあるホスピスの看護師が患者さんとの関わりのなかで出会った、死にまつわるエピソードをお送りします。
ホスピスとは
ホスピスとは終末期の患者をケアする施設。ここで看護師を務めるガブリエル・ヒメネスさんは、死が間近に迫る人々と毎日接しています。
彼女によると死の間際に不思議な体験をする患者は少なくないのだそう。死を迎えるまでの数時間の間に、「部屋に亡くなった家族など人物の姿が見える」といった話が数多くあるといいます。
ガブリエルさんが日々の出来事を投稿しているFacebookページ「ホスピス・ハート」で、ある患者さんにまつわる出来事が反響を呼んでいます。
死が近づく患者。彼が見た「お迎え」
「患者さんとの会話で最も興味深いものは、『お迎えがきた』ときの話です。ある日、私はある男性の患者さんと話していました。その男性は私のことを信頼してくれており、自分の部屋に人が数人いるのが見えると教えてくれました。特に怖くはなく、その人々が彼の孤独感を和らげるために一緒にいるような気がするというのです。
私はその人たちと話をした?と聞きました。彼はなんと言っていいかわからないと言いました。それで、私たちはその人々に何を聞くべきか一緒に考えました。『これは私がもうすぐ死ぬということだろうか』と彼が私に聞いたので、私は『そうね。だからこそ彼らの存在を感じることができるのかも』と言いました。答えはそれで十分だと思えたんです。
翌日、彼に会うと、彼は部屋にいる人々と話したと言いました。その人々は一言も発しなかったけれど、彼は彼らの答えを感じることができたそうです、彼は何も恐れる必要はないという答えを得てとても安心したそうです。それから、死んだ2匹の犬が彼のところに来たとも言いました。涙が彼の頬を伝って流れました。犬たちは彼のベッドに飛び乗り、彼の隣に寄り添ったそうです。
いつか私の時が来たら、愛犬ジャックが寄り添ってくれると思うと、とても安心します」
出典:イミシン
「死」と「孤独」は人間が恐れを抱く代表的な存在です。
もしこの患者さんが語るように、死の間際に愛する人々や動物が寄り添って孤独を癒してくれるのだとしたら、人は安らかに死を受け入れ天国へ旅立つことができるのかもしれません。
この記事がよかったらシェアしてくださいね。
コメント